午前中に水防訓練に参加した後、午後は松野学園小中一貫校の体育館で『夢みる小学校』(オオタヴィン監督2022)を鑑賞しました。この映画は、私立学校法人「きのくに子どもの村学園」に密着したドキュメンタリーです。テストや宿題がなく、プロジェクトと呼ばれる子ども主体の探究活動が授業のメインで、先生と呼ばれる人もいない。つまり、現在の学校教育とは一線を画す、ある意味で衝撃的な内容です。
じつは私はこの映画を見るのは2度目でしたが、いくつか印象深かった言葉を思い出すことができたり、改めて教育のあり方を考えさせられたり、気付きのある時間を過ごすことができました。上映後に参加者の方々とクロストークできたのはとてもよかったです。人によって見方や考え方が異なり、非常に興味深く、大変勉強になりました。今回感じたことは、保護者であれ教師であれ、子どもを目の前にする大人は意識的にも無意識的にも「自分の記憶を追体験させる」ようにしているのではないかということです。おそらく誰にでも自分なりの「正解」があり、少なからずそれを押し付けている面があるような気がします。もちろん、それが一概に悪いことであるとは言えませんが、当人の本来性や主体性を歪めている可能性には十分に注意を払わなければなりません。
この映画は口コミで評判が広がり、全国各地で自主上映会が開催されています。「自由と責任」「理想と現実」「画一性と多様性」など、さまざまな切り口から考察することができるため、何度でも見ることができますし、多くの会場では参加者同士の意見交換の機会をつくってくださっているので楽しめます。このたびの主催者の皆様、素敵な空間を提供してくださいまして本当にありがとうございました!
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